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トップライトから雨漏りしている!原因・対策や修理費用相場を解説
2023年08月23日
トップライトは天井部分に取り付けられる窓です。
暗くなりがちな玄関ホールや階段に取り付けられたり、リビングをより明るく開放的な空間にするために取り付けられたりします。
しかし、実はトップライトは雨漏りのトラブルが発生しやすい場所でもあるのはご存知でしょうか。
この記事ではトップライトのメリット・デメリットや、雨漏りする原因・対策を紹介します。
修理・交換費用の相場や、火災保険が適用されるかも解説します。
トップライトの役割は何?メリット・デメリットも紹介
トップライトは、建築基準法によると通常の壁付けの窓よりも倍以上の採光効果を発揮できる窓です。
人は日光により体内のリズムを整えて精神を安定させ、丈夫な骨を維持し病気の予防をします。
そのため、室内には最低限日の光を取り入れなければなりません。
壁付けの窓だけでは十分に明るさを確保できない家の場合には、トップライトの設置をおすすめします。
メリット
トップライトには、以下の4つのメリットがあります。
・部屋が明るくなる
・風通しが良くなる
・高い省エネ効果が期待できる
・プライバシーが守られる
隣家が近くて窓を開けられない家や開けにくい家や、壁面に窓が設置できず十分に日の光を家に取り込めない家に適しています。
デメリット
トップライトで考えられるデメリットには、以下の3つがあります。
・雨音が響く
・太陽光パネルを設置する時に枚数が減る
・雨漏り、結露が発生する
トップライトの雨漏り・結露に関しては、この後詳しく説明します。
トップライトから雨漏りする原因と対策
ここからは、トップライトから雨漏りする原因と対策をそれぞれ解説していきます。
雨漏りの原因は、主にこれから解説する3つが考えられます。
それぞれ見ていきましょう。
原因①|シーリング材やゴムパッキンの劣化
トップライトは、ゴムパッキンやシーリング材を使用して施工します。
そのため、太陽光や雨風に晒され続けるうちに、シーリング材が亀裂や肉痩せを起こしがちです。
劣化した部分が雨水の侵入口となり、雨漏りへと繋がります。
対策|コーキングで補修
シーリング材やゴムパッキンの劣化の場合、コーキング材を隙間に塗って補修します。
シーリング材・ゴムパッキンは、10年前後で劣化症状が出始めるものです。
特に雨漏りをしていなくても補修は必要なため、屋根塗装の時期に合わせ補修をしましょう。
原因②|トップライト周辺の異物の詰まり・防水紙や板金の劣化
室内からトップライトを見上げて天井や壁にシミができているなら要注意です。
ゴミや落ち葉などの異物の詰まりにより、雨水が板金内部に入り込んで雨漏りしている可能性があります。
トップライト周りに使用される板金や防水紙の破れによって隙間が生じた場合も、室内に雨水が侵入して雨漏りする可能性があるのです。
対策|トップライト周りの掃除や防水紙の交換
異物の詰まりや、防水紙・板金の劣化による雨漏りには、落ち葉・ゴミの清掃や防水紙や板金の交換対策をします。
定期的な掃除をするだけでも、異物を詰まりにくくするので効果的です。
原因③|築浅の物件なら施工不良の可能性も
業者が窓メーカーによって定められている施工マニュアルに沿わずトップライトを施工すると、高確率で雨漏りが発生します。
築浅物件の場合は、住宅の建築を依頼したハウスメーカーや工務店に、即座に対応を依頼しましょう。
対策|築10年未満なら自己負担なしで修理が可能
トップライトは、施工して数年で雨漏りするような事態にはなりません。
そのため、基本的に築10年未満であれば、「住宅の瑕疵担保責任保険制度」の対象となります。
住宅を建築した施工業者に依頼をすれば、自己負担なしで雨漏り修理が可能です。
【h2】トップライトの雨漏りを放置して発生する被害
トップライトからの雨漏りを放置するのは危険です。
壁紙などへの雨染みや黒ずみが出て、長期化するとカビが発生します。
さらに放置すると壁紙の剥がれ、下地の木材の腐食により家の寿命にも関わりかねません。
ここまで劣化するとトップライトの交換・撤去も視野に入れた補修が必要です。
コストも時間もかかるため、雨漏りは放置せずにすぐに対策をしましょう。
【h2】トップライトの雨漏り・修理にかかる費用の目安
雨漏りは築浅物件であれば、瑕疵保険による補修ができます。
しかし、10年以上経過した家の補修は自己負担です。
その場合にかかる費用の目安をまとめました。
劣化症状 |
補修工事 |
費用 |
コーキング・パッキンの劣化 |
コーキング材の補充・パッキンの交換 |
2〜10万円 |
窓周辺の屋根の劣化 |
屋根材の一部撤去・交換 |
20〜35万円 |
窓周辺の板金の劣化 |
板金の交換 |
10〜25万円 |
トップライトの交換 |
既存窓の撤去と新規窓の交換 |
20万円〜 |
トップライトの撤去や交換が伴う修繕の場合、施工のための足場代も発生します。
そのため、さらに修理代が高額になる可能性が高いです。
トップライトの雨漏りは火災保険が適用される?
トップライトの雨漏りが、台風などの天災が原因による破損の場合、火災保険が適用される可能性があります。
しかし、トップライトの雨漏りで火災保険が適用されるかどうかは保険会社の基準次第です。
天災によるものであると保険会社が判断した場合にのみ、補償は行われます。
トップライトの雨漏りに関するよくある質問
トップライトの雨漏りに関して、よくある質問に回答します。
・必要性がなければ撤去も選択肢に入れるべき?
・水が出るのは雨漏りではなく結露って本当?
上記に関して、気になっている方はご覧ください。
必要性がなければ撤去も選択肢に入れるべき?
「トップライトが必要ない」
「雨漏りのリスクを減らしたい」
上記の理由から、以下2つの方法のいずれかを行って撤去を選択する方もいます。
トップライトを撤去して屋根の穴を塞ぐ
窓本体を残したまま上から板金で覆う
後者の方が、費用を抑えた工事が可能です。
水が出るのは雨漏りではなく結露って本当?
トップライトから水が出ている場合、結露の可能性もあります。
冬などの寒い時期で、晴れの日に水が垂れてくる場合は結露を疑いましょう。
断熱改修工事により解決できますが、最も簡単にできる対策は定期的な換気です。
冬の時期の水漏れが気になる場合は、まずは換気で様子を見てください。
まとめ
トップライトは室内を明るくしてくれる優れものです。
しかし、適切な施工と補修をしなければ家の寿命を早める可能性もあります。
トップライトから雨漏りをしていると気がついたら、すぐに業者に相談しましょう。
補修を依頼する場合は、トップライトの補修経験が豊富な屋根業者に依頼してください。